タイ旅行で風変わりな老人に遭遇しました

かなり昔の話なので恐縮なんですが、若い頃タイ旅行にはまった経験があります。
バンコクのヤワラー(中華街)のはずれに楽宮旅社(らっきゅうりょしゃ)という格安ホテルがあり、そこの一階部分に北京飯店という日本食堂がありました。
経営者は中国系タイ人女性でしたが、残念ながら2012年暮れに閉鎖されたようです。
最後にこの店の経営者とお会いしたのは2009年5月のことでした。
バンコクは、そこから世界各地へ旅発つときの中継地点としての役割が大きかったのです。
当時はドンムアン空港でしたので、バンコクへのアクセスは至極便利なものでした。
いつものように楽宮ホテルに宿泊し、夕食を食べているときに風変わりな老人に遭遇しました。
随分疲れたお顔をされていたので今でも印象に残っています。
老人のお名前は林田学さんで、年齢は60歳を超していました。
北京飯店でテーブルが一緒になったのが、彼とお話をするきっかけとなりました。
彼は北インドからインド国内を南下して、南のマドラスからスリランカに渡り、スリランカの有名なお寺を巡礼したそうです。
私はたまたまスリランカのプロジェクトで働いていた経験がありますので、話の輪が広がり、その日は深夜まで語り明かしました。
インドやスリランカを旅する旅人たちは貧乏旅行のプロが多いですね。
私もそのうちの一人なんですが、林田学さんには到底かないません。
貧乏旅行家として名を成すためには、あのくらい徹底しないと成功しないのだと思い知らされました。
彼の持ち物なんですが、ズダブクロにタオルと歯ブラシ、歯磨き粉、石鹸だけが入ってました。